魚道をご存知でしょうか。
自然のまかせるままにしていたのでは、生活がままならないのが人間。日本…特に平野部が広がる関東でも、数百年に渡って治水工事が行われてききました。昭和までにほぼほぼ、治水事業は終了していて、現在ではそのほとんどがメンテナンスに当てられているのが現状のようです。
利根川と印旛沼を繋ぐ長門川
バス釣りハードベイトナンバーワンを争う「H-1グランプリ2017マスターズカップ」が行われる長門川。長門川は、利根川と北部印旛沼を繋ぐ大切な治水用の河川。

茨城県・千葉県の利根川水域は豊かな土壌と引き換えに、川の氾濫との戦いであったわけで、その治水の結果がバス釣りフィールドで散見する水門や浄水場なのです。
練習のために、大会で許容される範囲は全て見なきゃダメな性格なので、長門川(利根川)と印旛沼をつなぐ水門まで電動エレクトリックモーターでえっちらおっちらと見に行ってきたわけです。
印旛沼水門を長門川から望む
長門川マリーナから数キロさかのぼったところにあるのが印旛沼水門。印旛沼と長門川(利根川)を繋ぐ重要な治水拠点です。大雨などの際には、印旛沼があふれ出さないように調整を行う重要な地点になります。
先日、釣りに行った際には水門の開放が行われ大量の水が流れ出していました。

残念ながら「閘門」はなく、印旛沼に船が入りこむことはできません。こちらの、水門の下は水の流れが発生するためたくさんの魚がいることは確認できました。それは、レンギョ・ヘラブナ…そしてバスは…
そんな印旛沼水門の脇を眺めると段々になった流れがありました。
魚道はサカナにとって遡れる存在なのか
向かって左にご注目を。印旛沼水門に位置する「魚道」です。

中央の水門は魚が遡れる構造にはなっていません。なにしろ、水門は『治水目的』のためにある巨大建造物です。本来、自然の状態であれば魚の行き来は自由であるはずの『長門川⇔印旛沼』…その行き来を可能にするのが魚道です。
人間と自然との共存を画策した存在が魚道なのですね。昭和初期までは、あくまでも人間本位で開発事業が推進され、魚道にはそこまでの配慮はなかったようなのです。
しかし、やはり環境問題などの意識の高まりなどから近年は「魚がいかにのぼりやすい川にするのか」という視点で治水工事が行われているようです。
そもそも、川魚は産卵のためなどのために川を遡る傾向があるのです。だから、しっかりとした魚道の整備は川の生態系の豊かさを保つためのベースでもあるわけですね。
でも、なかなかにサカナが遡れるだけの魚道を開発するのは大変なようです。サカナたちにとっては、水門などは上流へ向かうための障害でしかないですからね。
それでも、魚道を遡るサカナたちに僕はエールを送り続けたいと思います。印旛沼にももしかしたらシーバスや…もしかしたらサケが遡上するのかもしれないと思うとロマンがあるじゃないですか!
肝心のブラックバスは遡上するのか!?…うーん、多分しないと思うなぁ~~~~意外と運動能力は低いと思うわけであり・・・
利根川のバスと印旛沼のバスの交わりはほぼばいと思うのですが、あなたはどう思いますか?